車両管理サービス · プロダクトデザイン・PM

名義変更から、日常の車両管理へ。

名義変更中心のアプリを、日常の車両管理へ広げるプロジェクトです。ストアレビューでサービスの認識や手続きの迷いを、国内外の車両・保険アプリで登録の複雑さや専門用語を調査。ユーザー像と設計基準に整理し、ホーム案、有料照会、管理フロー、ブランドへ具体化しました。

私の役割
プロダクトデザイン · PM
機能の優先順位 · 情報設計
UXライティング · ブランド戦略 · UIガイド
期間
2023年6月~8月
チーム
プロダクトマネージャー · プロダクトデザイナー
フルスタック開発者 · バックエンド開発者

プロジェクトの課題

既存アプリは車両の名義変更を支援していました。キックオフでは、車両管理全般への拡張に向けて保険事故履歴の照会と車両分析を優先課題に設定。私は具体的なアイデアを中心となって提案し、クライアント、PM、開発者と情報構造・画面・実装用資料に落とし込みました。

リサーチの根拠: キックオフ、App Store・Google Playのレビュー、国内外の車両・保険アプリ、当時作成したユーザー像とホーム提案をもとに整理しました。

リサーチ

名義変更アプリという認識と、利用手順の迷いから出発。

競合調査の前に、ストアレビューを確認しました。当時の提案書には、オンライン名義変更サービスという認識と、準備や登録者に関する質問が残っています。拡張には機能追加だけでなく、アプリの役割と使い方の説明も必要でした。

競合では、長い登録手順、難しい用語、個別化の不足を課題に整理。目標を「車両情報を増やす」から「名義変更の前後に情報を理解し、必要な管理行動へ進める」に具体化しました。

車両および保険アプリケーションにわたる初期の競合調査
初期に実施した国内外の車両・保険アプリの比較調査。
キックオフとストアレビューを整理した課題定義の原本
Figma原本:キックオフの目標とストアレビューをつないだ課題定義。
根拠

名義変更中心の認識・手順に関する質問

レビューから、役割と利用方法を説明する必要性を確認しました。

問題の定義

拡張後の使いどころを伝える

管理機能を増やしても、いつ、なぜ使うかが伝わらなければ利用につながりません。

設計方針

探す → 理解する → 次の行動へ

管理機能への入口、説明と条件、詳細照会・予約をつなぎました。

User model

同じ車両情報でも、必要なタイミングと目的が違う。

企画では既存オーナーと新規・購入予定者を分けました。前者は保守・管理情報、後者は名義変更の手順と素早い情報アクセスが必要と定義。共通する明確な説明と管理ガイドを基準にしました。

既存オーナー・新規購入者のニーズと共通ガイドの原本
Figma原本:課題をもとに定義した2つのユーザー像と共通ニーズ。
一貫したUI、サポート役、見つけやすい要素を定義した原本
Figma原本:一貫したUI、サポート役、見つけやすい要素の3方針。

Options & trade-offs

素早く探せる案と、説明を読みながら進める案を比較。

ホームでは、管理機能、トレンド、バナーの分け方と、専門用語をどこまで説明するかが論点でした。初期はアクセス重視の案と、タブ・説明カードを使う案を提案しました。

初期範囲はホーム2案、約45画面、色・文字のガイド。まず既存機能の探しやすさと理解を改善し、個別の管理提案やリマインドは後続検討に分けました。

ホーム案1 / セクションとアイコン

保守機能、データ・トレンド、バナーを3領域に分け、認識しやすいアイコンで入口を示す案です。

検討する点: 素早くアクセスできる一方、なじみのない機能の意味まで伝わるかを確認する必要がありました。

セクションとアイコンによる初期ホーム案1
初期ホーム案1:セクションとアイコンによるアクセス。

ホーム案2 / タブと説明カード

「マイカー・トレンド」をタブで分け、機能別の説明カードで情報の伝わりやすさと他メニューとの一貫性を重視した案です。

検討する点: 説明のための領域と、一目で見られる情報量のバランスが論点でした。

マイカー・トレンドのタブと説明カードによる初期ホーム案2
初期ホーム案2:タブとカードによる情報伝達。

初期に検討した方向性を示す資料です。以下の濃い青のUIとは段階を分けて掲載しています。

車両管理アプリの再設計

ブランド戦略とビジュアル基準

信頼感を伝えるブランドへ。

継続的に使う管理サービスとして信頼感を高めるため、水色から濃い青への変更を提案。パレット、文字、アプリ全体の基準をあわせて整理しました。

色とタイポグラフィ

Pretendardで見出し・本文・補足の階層を定義。色、サイズ、太さで主要操作、車両の数値、補足説明を区別しました。

ブランド方針をUIの基準へ

ボタン、フォーム状態、ナビゲーション、ポップアップ、要約、グラフを定義し、アイコンと導入画面も制作。履歴照会の説明・価格・操作の区分や、点検期限の強調に適用しました。

濃い青色のパレット、Pretendard タイポグラフィ、アイコン、ボタン、フォーム状態、ポップアップ、チャート、オンボーディング アセットを示すブランドと UI ガイドライン
新ブランドの色・文字・コンポーネントガイド。

Product positioning

使い始めから、名義変更後の役割も伝える。

「車のある生活を支える」という方針を導入画面で具体化。名義変更に加え、事故履歴、制限事項、未納情報を説明し、管理サービスの範囲を伝えました。

オンボーディング / サービス範囲

  1. 既存の中核サービス
    01既存の中核サービス

    オンライン名義変更の役割と利用場面を説明します。

  2. 拡張した照会機能
    02拡張した照会機能

    保険事故履歴で確認できる情報を説明します。

  3. 管理範囲の拡張
    03管理範囲の拡張

    制限事項と未納情報の照会を案内します。

02 / 専門情報を理解し、行動できるように

用語を説明し、残りの期限を次の行動につなぐ。

競合調査から整理した課題

専門用語は、車に詳しくない人には難しいと判断。名義変更後も使うサービスには、情報を日常の管理行動へつなぐ説明が必要でした。

判断の理由

情報を残しながら判断に必要な説明を追加。制限事項は種類・件数・詳細照会をまとめ、点検では有効期間と残り日数を予約ボタンと一緒に示しました。

画面への反映

補足と文字の階層で情報を分け、期限が近い項目を強調。点検は期限から予約へ、制限事項は要約から詳細へ進める構成です。

期限と予約をつなぐ点検画面、種類別の説明と件数を示す制限事項画面

期限と予約を並べる車検予約ボタンの上に、有効期限までの残り日数と有効期間を表示しました。

専門用語に説明を添える制限事項の種類、説明、件数、詳細ボタンをあわせて示します。

Workflow & handoff

期限の案内から、予約リンクを受け取る段階まで。

有効期間と残り日数の確認から予約へつなぎました。原本にはKakaoTalkでURLを送信した案内と、送信済み通知を再要求した案内があります。アプリ内の操作と外部での次の行動を分けています。

点検 / 期限確認 → 予約リンクの送信案内

  1. 点検期限と予約への入口
    01点検期限と予約への入口

    有効期間と残り日数を確認し、予約へ進みます。

  2. 予約URLの送信案内
    02予約URLの送信案内

    KakaoTalkで予約URLを送信したことを伝える画面です。

  3. 重複リクエストの案内
    03重複リクエストの案内

    送信済みの場合は、KakaoTalkでの確認を案内します。

State model

未照会と、照会結果0件を分ける。

同じ「履歴なし」でも、未照会と0件では次の行動が違います。照会前は実行操作、解析中は所要時間と画面遷移、結果は件数・基準日・詳細を示しました。

制限事項 / 照会前・待機・結果の分岐

  1. 照会前
    01照会前

    確認できる制限事項と照会操作を示します。

  2. 解析中
    02解析中

    所要時間の目安と、解析後の画面遷移を案内します。

  3. 結果0件
    03結果0件

    0件と基準日を表示し、詳細ボタンは無効にします。

  4. 履歴がある場合
    04履歴がある場合

    種類別の件数を確認し、詳細へ進みます。

  5. 詳細内容
    05詳細内容

    要約で選んだ制限事項の詳細を確認します。

モーション制作と実装

読み込み画面にも、新しいブランドを。

新ブランドのアイコン、イラスト、読み込みアニメーションを制作。Cinema4Dで回転ロゴをレンダリングし、実際のアプリに実装されました。

Cinema4Dによる回転ブランドロゴ制作
Cinema4Dでのロゴモーション制作。
回転ロゴ読み込みアニメーションを実装しました
アプリに実装されたアニメーションを読み込みます。

アプリ画面

アプリ全体の画面デザイン。

車両管理アプリの最終UI

Output / Result · 成果物と結果

名義変更から車両管理へ。ブランド刷新からアプリ公開まで。

サービスの拡大

名義変更から車両管理全般へ

名義変更にとどまらず、情報の確認と管理を行うサービスへ拡張しました。

ブランドの向上

アプリのブランド刷新 → Webのリデザイン

アプリのブランド方針は、後続のWebリデザインにつながりました。

ユーザーの反応

平均評価4.85 / 5
10万件以上のダウンロード

評価:App Store・Google Playの単純平均
ダウンロード:Google Play基準
2026年10月時点

App StoreとGoogle Playで公開されたアプリ全体への反応です。

完成した成果物

機能の優先順位、画面構造、車両情報の説明、保険サービスUIを整理。濃い青のブランドと文字・コンポーネント基準、アイコン、イラスト、読み込みモーションを制作しました。

結果への貢献
拡張目標を機能配置、情報構造、デザインに落とし込みました。改善した画面とブランドは、公開アプリと後続のWebリデザインに反映されました。

名義変更後も、車を管理しながら使い続けられるサービスを目指した拡張です。